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【レポート】Youtubeライブ|プログラミングでロボットことば ~AI編~
2020年4月29日(水)に代表・久木田によるYoutubeライブ第2弾「ロボットことば ~AI編~」を配信致しました。
<配信の構成>
①素材について
私たちの身の回りにある色々な素材。
アナログの素材、デジタルの素材、人材。色々な素材の特徴を考えてみます。
②人間のことば
そして人間のことばとは? にほんご 英語 のお話です。
③人間の行動
ワークシートを使って、普段僕たちはどのように生活を送っているのか、イメージしていってみましょう。
何気無い日常を、改めて考察してみると自分たちがどのように動いているのかがわかります。
④ロボットのことば
機械語って言うけど、2進数という考え方でコンピューターやロボットは動いています。
その考え方を見ていきます。
⑤AIの技術をみていってみよう!
mBlock5のトレーニングマシーン、AIのブロックを使って
じゃんけんゲームをつくってみます。
⑥最後のメッセージ
視聴者プレゼント問題があります!
今回もクヒオくんと一緒です。
前回の「ロボット算数~図形編~」では、算数の図形の授業を通して、プログラミングをどのように取り入れて学びを深めるか、四科(幾何学、算術、天文学、音楽)に触れ、配信しました。
今回は、ことばを通して、プログラミングでAIの技術を使い、「人間のことば」と「ロボットのことば」の違いを探り、三学(文法学、修辞学、論理学)に迫ります。
世田谷ハツメイカー研究所では、これらのことをわかりやすく伝えるために「STEAM教育」に取り組んでいます。
※STEAMとは、 Science、 Technology、 Engineering、Mathematicsを統合的に学習する「STEM教育」に、 Artを加えて提唱された教育手法である。
その中にある「A=Art」はいろんな解釈があると言われています。
「美術芸術&デザイン」という解釈もあれば、「アーツインテギュレーション」、「リベラルアーツ」という解釈もあります。
美術芸術&デザインといえば、今から約100年前にドイツのワイマールに「バウハウス」というデザインの学校が初めてつくられました。
見た目だけよくすれば良いのではなく、「構造と表層があって初めて印象になる」という教えがあります。
アーツ・インテグレーションとは、音楽、美術、ダンス、演劇などの芸術科目を通して、算数、国語、理科、社会を学ぶというプログラムです。
リベラル・アーツとは、 ギリシャ・ローマ時代に理念的な源流を持ち、ヨーロッパの大学制度において中世以降、19世紀後半や20世紀まで、「人が持つ必要がある技芸の基本」と見なされた自由七科のことです。
世田谷ハツメイカー研究所では、この3つのAの要素を全て取り入れていきます。
そして、今回行う「AI」は、Artificial Intelligenceといってここにもアートが入っていますね。
人間にとっての学びなら、すべて取り入れましょう!
まずは、素材についてのお話。
世田谷ハツメイカー研究所では、デジタルを1つの素材と考えています。
この世に無駄な素材はなく、人も素材と考えたらいろいろな人材があって和が保たれています。
ラグビーの元日本代表の監督 エディー・ジョーンズさんは、「日本の学校のラグビーコーチは、多くがオールブラックスの戦術を真似をする。みんなのチームにオールブラックスの選手がいるんですか?」と言っていました。
自分のチームの選手を見極めて、そのチームの新たな戦術を作らないとダメ。
しっかりと素材を見極めることが大切です。
素材といえば、デジタルとアナログがあります。
みなさんはデジタル時計とアナログ時計、どのような使い分けをしていますか?
デジタル時計は、時間を正確に知ることができます。
アナログ時計は、時間の量を感覚的に知ることができます。(例えば、あと何分で授業が終わるなど)
このように見極めて使いこなすことが大切です。
次に人間の言葉について。
人間は2種類の方法でコミュニケーションを取っています。
言葉や文字で伝える「バーバルコミュニケーション」、仕草や声のトーンで伝わる「ノンバーバルコミュニケーション」があります。
人は、相手の気持ちを想像することができます。
犬や猫は言葉を使えなくても、なぜ犬が吠えるのか、猫が鳴くのか、気持ちを想像してあげることができます。
じゃあ、AIは気持ちを想像したりすることはできるでしょうか?
AIは気持ちを想像したり、空気を読み取るということはありません。
プログラムやAIを勉強していくと、人間の本質に気づけるはずです。
では、わたしたちが使っている「日本語」とはなんでしょうか。
私たちは、「表意文字」と「表音文字」を使っています。
表意文字は、ひとつひとつの文字が意味を表している文字体系のこと。
表音文字は、音標文字ともいい、一つの文字で音素または音節を表す文字体系のことをいいます。
この2つの文字を組み合わせて、1つの国のことばとして使うのは日本だけだそうです。
川端康成の「雪国」という本を読んだことはありますか?
「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」という文章から、情景を想像してみてください。
自分が車や、電車に乗っていて、暗闇からだんだん光が見えてくるイメージだと思います。
では、欧米の人たちは違った想像をするそうです。
俯瞰した場所から見ている景色を想像するそうです。
日本語の目線は、虫目線。英語は神様目線だということです。
プログラムも英語を使います。
的確に指示出すならこの目線で使う言葉の感覚はとても重要です。
日本語はかなり細かい表現をすることができます。
英語は言葉がシンプルなので、顔の表情やジェスチャーがとても大切になってきます。
あいまいな解釈だと伝わりません。
プログラムにもあいまいさはないので、しっかり伝わるように指示することが必要です。
次は、人間の行動について。
「朝学校までに行く準備」を例にして、考えていきましょう。
こちらのワークシートを使用しました。
https://www.hatsumaker.com/assets/uploads/morning-routine.pdf
行動には、きっかけがあり動作があります。
プログラムも必ずきっかけがあって動作があります。
朝の準備を思い出して記入してみましょう。
朝起きたらまず何をしますか?
起きたらトイレに行くなど次の動作を考えます。
ですが、次の動作までに実はもっと細かい動作が隠れています。
呼吸をすること。
大切なことほど忘れがちです。
プログラムをする際には、1つ1つ丁寧に指示をしなければいけません。
無意識を意識することが大切です。
それじゃあ、クヒオくんのワークシートも見てみましょう。
…数字だから全然わかりません。
ということで次は、ロボットのことばを見てみましょう。
ロボットの言葉は2進数です。
2進数とは、2を基数として、底の冪の和で数を表現する方法です。
これをもとに考えてみると、1番上のタイトルの部分は、
00001001
00000001
00000000
となっています。
1行目は、1+8=9
2行目は、1
3行目は、何もないので0
つまり、910で「クヒオ」と書いてあるのですね。
1番目のきっかけのところは、
00000000
00001001
00000110
で、096なので「オキロ」。
動作は、
00000000
00001000
00000100
で、084「オハヨ」と書いてありました。
ロボットのことば、分かりましたか?
また朝の準備は、土曜・日曜は学校に行かないので変わります。
もし~ならのようにプログラムの考え方、条件分岐と似ています。
きっかけは、気持ちや五感から生まれます。
ロボットもセンサーが五感のかわりに色々な情報を読み取り、マイコンが受け取り、動力に指示を出しています。
人間と仕組みが似ていますね。
それではプログラミングをしていきましょう。
今回使うアプリケーションは、「mBlock5」というアプリケーションです。
Makeblock社のアプリケーションで、MITが開発したScratchをロボットプログラミング用にカスタマイズしたものになっています。
環境は、パソコンをお使いください。
ブラウザからも利用できますが、アプリケーションのダウンロードがおすすめです。
プログラムはこちらの解説動画をご覧ください。
AIじゃんけんゲームが作れました。
じゃんけんは、何度も読み取るさせるとより精度が上がります。
こんな形で学習させます。
AIは、撮影した画像からとても細かく部分部分を0か1のデジタルに置き換えます。
そして、カメラの前の映像と、撮影して記録したデータと見比べて判断する仕組みになっています。
勝敗はもし〜ならで作りました。
じゃんげんゲームができたら、他のゲームが作れるかチャレンジしてみましょう。
ゲームが作れたら「#ロボットことば」でSNSでシェアしてください!
動画の最後では、プレゼント企画を行いました。
このブログを見ている方もまだ応募できます!(※小学生限定、締め切りは緊急事態宣言が解けるまで。)
このクヒオくんの言葉が訳せますか?
分かった方は、こちらのGoogleフォームよりお問い合わせください。
正解者の皆さん全員に、オンデマンド講座をプレゼントします!
(https://live.hatsumaker.com/)
mBotが必要になるので、ご注意ください。
動画だけでも学習になるコンテンツもあるので、一度動画を見てみてください。
そしてさらに、送っていただいた人の中から、mBot1台と久木田が執筆した「mBotで楽しむレッツ!ロボットプログラミング」をセットにしてプレゼント致します。
こちらの当選は、発送をもってかえさせていただきます。
最後に配信をご視聴いただいた方の感想を紹介致します。
・わかりやすくて理解できました。
・ロボットのシュミレーターがあるのを知らなくて、手軽だし挙動をすぐ確かめられるし、プログラミングが好きな人が学ぶツールとして便利だと思いました。
・授業の中で算数だけじゃなく沢山の言葉、概念が出てきて2時間弱の時間で多くのことを知れて印象的でした!
・最初は難しかったけど、とっても楽しかったです。ジャンケンゲームができたから、AI編の方が面白かったです。
・授業は分かりやすくて、プログラミングの事をよく知る事が出来ました。クヒオ君と久木田先生に教わった事、プログラミングの先生になった時、絶対に役立つと思います。
・クヒオ君が面白かった。
・プログラミングやAIが身近に感じられました。「無意識を意識する」とか「躾」とかの深いお話もとてもよかったです。
全2回の配信はいかがでしたでしょうか。
今年度からスタートするプログラミング教育に向け、ご参考にしていただければと思います。
録画配信はこちら